羽田から1時間ちょっとで、瀬戸内のやわらかい光の中へ。日本一小さな県は、見どころがぎゅっと近くて、2歳連れの「移動が少ない旅」にちょうどいい大きさです。
高松空港に着いて、まず向かうのはうどん屋。セルフの店先で湯気がもくもく、天ぷらを自分でトレーに乗せるだけで子どもは大はしゃぎ。かけ一杯300円ちょっとで、家族みんなが「おいしい」と言える昼ごはんになるのが、香川のいちばんすごいところだと思います。
11月の栗林公園は、松の緑に紅葉の赤がさして、池に逆さに映る。ベビーカーを押しながら歩ける広い園路で、鯉にえさをやったら2歳は帰りたがらないかもしれません。フェリーで小豆島に渡れば、ロープウェイの窓いっぱいに広がる寒霞渓の紅葉。干潮の時間だけ現れる砂の道を、小さな手をつないで歩く。そんな2泊です。
海はおだやか、風はまだやさしく、空気はきりっと澄みはじめる。冬の入り口の瀬戸内は、旅の写真がぜんぶきれいに撮れる季節です。
11月中旬〜下旬は小豆島・寒霞渓の紅葉がピーク。高松の栗林公園も例年11月下旬に紅葉ライトアップがあり、池に映る赤が見ごたえ抜群です。12月に入ると国営讃岐まんのう公園のイルミネーションが始まり、夕方の寒さを「光を見る楽しみ」に変えられます。瀬戸内は全国でも降水が少ない地域で、晩秋〜初冬は晴れの日が多く、最高気温は11月で15℃前後、12月で10℃前後。寒すぎず、歩くのにちょうどいい季節です。年末年始の混雑・値上がりの前に行くのが、子連れには正解。
高松駅周辺に2泊して、栗林公園・四国水族館・高松城をゆるりと回る王道。どこも車やJRで40分以内、お昼寝のリズムを崩さず組めます。レンタカーがなくても、ことでんとJRで完結できるのも心強いです。
朝の便で高松へ。空港からレンタカーかリムジンバス(約40分)で市内に。宿に荷物だけ預けて、まずは昼のうどんへ。

セルフ形式の店で、自分で天ぷらを選び、だしを注ぐ。何ができる?=釜あげ・ぶっかけ・かけを食べ比べ、子どもは「自分で選ぶ」体験。回転が速いので、ぐずる前に食べ終わります。

国の特別名勝。紫雲山を背にした池泉回遊式の大庭園で、6つの池と13の築山を歩いて回ります。何ができる?=鯉のえさやり、和船の遊覧(約30分)、掬月亭で抹茶、紅葉の時期は夜のライトアップ。市内中心部から車で約10分、ことでん栗林公園駅から徒歩約10分。

瀬戸内海に面した新しい水族館。高松から車で約40分、JRなら宇多津駅から徒歩約12分。何ができる?=鳴門のうず潮を再現した大水槽、イルカのプール(夕方は瀬戸内の夕日を背に泳ぐ姿が名物)、アカシュモクザメの群れを下から見る水槽、ペンギン。
香川のもう一つの名物、骨付鳥。やわらかい「ひなどり」なら2歳も手でちぎって食べられます。水族館から丸亀中心部までは車で約15分。

高松駅から徒歩5分。堀に海水を引き込んだ日本三大水城のひとつ。何ができる?=鯛が泳ぐ堀でえさやり(「鯛願城就」)、小舟での堀めぐり、芝生でごろごろ。宇多津から戻って車で約40分。
日本一長いアーケード商店街でおみやげ探し。雨でもベビーカーで歩けます。昼のうどんをもう1杯食べて、午後の便で帰路へ(市内から空港まで車・バスで約40分)。
💰 予算めやす:航空券は大人2名(2歳は膝上なら無料、座席をとると小児運賃)。早割+平日出発で4万円台も狙えます。レンタカーなしで組めるので、現地費はうどん代が中心。時期・曜日で変動します。
高松で1泊したあと、フェリーで小豆島に渡って1泊。11月はちょうど寒霞渓の紅葉がピークで、ロープウェイの窓いっぱいに赤と黄色が広がります。島はレンタカーで回るのが基本。船に乗る、山に上がる、海の道を歩く。2歳にとっては全部が「はじめて」です。
初日はAプランと同じく、うどんで昼を済ませて栗林公園へ。高松港近くに泊まり、翌朝の船に備えます。
車ごとフェリーに乗って小豆島へ。デッキに出て、島々のあいだを抜けていく瀬戸内の景色を。島内でレンタカーを借りる場合は、人だけ高速艇でも。

日本三大渓谷美のひとつ。土庄港から車で約40分。何ができる?=約5分のロープウェイで渓谷の上を渡る、山頂の展望台から瀬戸内海と紅葉をいっしょに見る、山頂の売店でオリーブソフト。

寒霞渓から車で約25分。瀬戸内を見下ろす丘いちめんのオリーブ畑と白いギリシャ風車。何ができる?=魔法のほうきを借りて風車前でジャンプ写真、オリーブの小径さんぽ、ハーブクラフト、園内レストランでランチ。11月はオリーブの収穫シーズンです。

オリーブ公園から車で約20分。映画『二十四の瞳』のロケ用に建てられた、海辺の昭和の村。何ができる?=木造校舎の教室で小さな机に座る、瀬戸内の海を目の前にしたカフェで「給食セット」、昭和の町並みさんぽ。

映画村から土庄まで車で約40分。干潮の前後3時間ほどだけ、沖の小島まで砂の道がつながります。何ができる?=砂の道を手をつないで渡る、貝がら拾い、高台の「約束の丘展望台」から全体を見下ろす。
朝の船で高松へ戻り、空港へ(高松港から車で約40分)。時間があれば港近くでうどんをもう1杯。
💰 予算めやす:フェリーは車ごと乗ると往復1.5万円前後かかるので、人だけ渡って島でレンタカーを借りる方が安くなることも。島の宿は夕食つきプランが多く、食費はまとめて見ておくと計算が合います。紅葉期の週末は宿が早く埋まるため、1か月前には予約を。
高松ではなく、琴平の温泉宿に2連泊するプラン。宿は和室・貸切風呂・夕食部屋食が選べる旅館が多く、2歳連れにはホテルより気が楽です。金刀比羅宮、丸亀城、12月に始まるまんのう公園のイルミネーション、父母ヶ浜の夕日と、車で30分圏に見どころがそろいます。
空港でレンタカーを借りて出発。空港から丸亀・琴平方面はどちらも車で約40分。途中のうどん店で昼を。

石垣の高さが日本一(総高約60m)の城。何ができる?=急坂の「見返り坂」を上って天守から讃岐富士と瀬戸内海を見る、堀の周りをさんぽ、城下のうどん・骨付鳥。石垣の一部は復旧工事中で、その様子も見学できます。

海の神様「こんぴらさん」。何ができる?=参道のおみやげ屋をのぞきながら石段を上る、本宮前の展望台から讃岐平野と讃岐富士を見渡す、名物の「嫁入りおいりソフト」。宿から徒歩で行けるのがこのプランの強み。
石段で歩いたぶん、午後は宿でゆっくり。貸切風呂に入って、夕方のイルミネーションに備えます。

琴平から車で約15分。四国唯一の国営公園で、大型遊具やふわふわドーム、広い芝生があります。何ができる?=明るいうちに遊具で遊んで、日が落ちたらウィンターイルミネーション(例年11月下旬〜1月上旬)へ。瀬戸内の夜景イベントとしては最大級。

琴平から車で約35分。遠浅の砂浜に残る潮だまりが鏡のように空を映し、「日本のウユニ塩湖」と呼ばれる浜。何ができる?=鏡面写真、砂浜と波打ちぎわで遊ぶ、浜辺のコーヒースタンドで一息。
うどんをもう1杯食べて、午後の便で帰路へ。
💰 予算めやす:旅館の夕朝食つきで食費はほぼ宿代に含まれます。2歳は布団・食事なしの「幼児」区分で無料〜数千円の宿が多いので、予約時に確認を。平日なら1泊2食で大人1人1.5万円前後から。
11月中旬〜下旬は寒霞渓の紅葉がまさに見ごろ。フェリー、ロープウェイ、干潮の砂の道と、2歳の「はじめて」が1日に詰まっています。移動を最小にしたいなら「A・高松ベース」、温泉でゆっくり+12月のイルミネーションなら「C・こんぴら」。どのプランでも、初日の昼はうどんから始めてください。それだけで旅のスイッチが入ります。